京都情報大学院大学は,京都府より唯一の支持を得て,2012年4月,地理的名称トップレベルドメイン(以下,地名TLD)「.kyoto」の管理運営事業者として,ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers。インターネット上で使用されるドメインの管理を行う米国の非営利団体)に申請しましたが,この度,ICANNより,本学が「.kyoto」の管理運営事業者としての審査を通過した旨の通知がありました。今後,順調に進みますと,2014年春にはICANNと本学の間でドメインの運用に関する権限委譲ならびに契約の締結を行い,2014年7月以降に運用を開始する見込みです。
ICANNには,「.kyoto」の管理運営事業者として京都府より唯一の支持を受けた本学をはじめ,全世界から約2000件が申請,日本からの申請は70件で,そのうち「.kyoto」,「.tokyo」,「.osaka」などの地名TLDは8件でした。地名TLDの申請機関で,公益法人による申請は本学のみでした。
地名TLDは,地名ブランドを世界に向けてアピールできることはもちろん,観光,産業,地域振興などさまざまな分野において大きなインパクトを与え,新しいビジネスチャンスが多種多様に広がることが期待されています。「.nyc」(ニューヨーク),「.paris」(パリ),「.london」(ロンドン)といった世界の主要都市も地名TLDを申請しています。
京都は従前より世界的にブランド力を持つ都市ではありますが,公法人や地元企業・教育機関,京都府民の皆様が「.kyoto」を広く活用することで,京都全体の国際的な知名度・ブランド力のさらなる向上につながり,社会・経済活動の活性化に導けると確信しています。民間営利企業ではなく,大学院を設置する学校法人(公益法人)が管理運営するドメインである「.kyoto」は,その活用を産官学合同の「公益事業」と位置付け,「.kyoto」を取得しているものが登録・情報発信が可能なポータル・コミュニティサイトの構築や,産官学および法人同士のコラボレーションの促進,観光・映画やアニメ等コンテンツ産業への貢献に向けた各種関係事業などさまざまな取り組みを,関係機関とともに積極的に進めていきます。
本学では,「.kyoto」を活用した新規ビジネスの創造や京都社会の発展への可能性について,広く一般市民の皆様にご理解を深めていただくことを目的とし,6月より全3回にわたるセミナーを開催しています。