産官学共同でサイバー空間に京都ブランドを広め,クリーンドメイン空間を確立
インターネットは近年急速な成長を遂げ,情報収集,コミュニケーションやビジネスに不可欠なものとなっています。そのインターネットの重要な構成要素であり,インターネット上の住所を示すドメイン名に「.kyoto」が誕生します。
インターネット上の膨大で分散された情報は,知的探求の手助けやビジネスチャンスの促進など有益な面もある一方,信頼性に欠ける情報や犯罪を助長するような情報,有害サイトなどが一律に存在しているのが現状です。これは,本来であれば情報を適切にドメイン名に紐づける管理事業者が管理・統制を行ってこなかったことに起因します。
ドメイン名は,単にその企業や団体,個人を示す「記号」であるだけでなく「シンボル」でもあり,さらには「誇り」ともいえます。KCGグループのサイバー京都研究所は,京都府の支持および国際的なドメイン管理団体であるICANNの承認を受けた「.kyoto」の管理運営主体として,安心・安全なクリーンドメインの実現と「世界の京都」のブランド化を産官学のオール京都で推進することを目標に掲げます。「.kyoto」の運営管理を「社会教育事業」と位置付けます。
これからの京都を担う青少年たちをはじめ,すべての京都府民が安心して世界と知的な交流を図ることができる,京都のための安心・安全のサイバー空間の構築は急務であると同時に,産官学が一丸となってグローバルに京都のブランド力を高めていけば,京都府全体への価値創出に必ず貢献できると確信しております。KCGグループは,コンピュータの専門家がそろうわが国最初のITの専修学校,および日本初のIT専門職大学院です。グループ創立以来50年以上の経験と実績を踏まえ,地域や教育機関と協力しながら,有害情報や違法情報の排除の仕組みづくりを進めていきます。また「.kyoto」の運営にあたっては公益性を追求し,京都府内の小・中・高等学校へ安心・安全なインターネット接続を可能にする各種サービスを無償提供することで,デジタル時代に見合った学校での情報教育環境の向上に寄与したいと考えます。
地理的名称トップレベルドメインである「.kyoto」はサイバースペースにおける京都府を実現することにつながります。真の産官学合同のフロンティアとして,インターネット上で世界に誇る「京都」ブランドをさらに強化し,京都府所管の情報を集約することを想定しております。フィジカルとサイバー空間の「.kyoto」を相補的に活用することで,京都の魅力をより強力に世界に向けて発信することが可能となるため,京都の社会経済や文化の発展に寄与することが期待されます。
そのためには「.kyoto」ドメイン名上に京都のブランド価値に直結するさまざまなコンテンツの構築が不可欠です。世界の京都ブランドとなる「.kyoto」の特性を生かしたさまざまなビジネス展開も可能でしょう。京都ブランドを世界に発信する格好の場として少しでも多くの方々にご活用いただくとともに,京都のための安心・安全のサイバー空間実現にオール京都で取り組むよう努めていきます。